野々内美加 RN, MN-NP, FNP, CANADA. 日本APN後援会代表理事
1月の予定は変更で代打に入った野々内美加です。私はカナダで看護師として働いていた時からずっとブログを書いていて今使用している「走るナースプラクティショナー」は3代目のブログです。1代目(Dreamlog)と2代目(Gooブログ)「ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編」は専門だったホスピス緩和ケアについて書いています。
なぜブログを書くのか?
について今回は書いてみようと思います。もともと子供のころから日記を書くことが好きな子供でした。大人になってからも続けていました。ネットで他の看護師系のブログをみつけて、「ああ、こういうこともできるんだ」と思ったのがはじまりでした。
ブログを始めた当初はホスピス緩和ケア看護師として働いていました。看護について思うところがたくさんあって、書くことで自分の思いを消化させていました。自分の看護を振り返ることもできるし、もやもやした気持ちを整理することもできました。日記療法と同じですね!
2005年に娘を出産したこともブログを始めたきっかけです。1998年にカナダへ来て、カナダで看護師になろうと決めた1999年からは日本の言葉も友達も絶って、ひたすらカナダの生活に慣れ、プロになることを目指していたので、自分の娘を持ったことで日本の文化を伝えたい気持ちが強くなり、離れていた日本の文化を強く欲するようになりました。そのような時期とも重なりブログを通して日本語を話す方と繋がることに喜びも感じていました。
2009年に大学院進学をして、どっぷり英語の世界に逆戻り。仕事と学業と家庭の両立は思っていた以上につらく、何かを削らなければ継続はできませんでした。よってブログはその間お休み。大学院を卒業しNPとして働きだして落ち着いたころから三代目を開始しました。
前代と同じように日々の看護の振り返り的なものでしたが、2017年に日本のテレビ番組「グっと地球便」に出演してから方向性が少しずつ変わってきました。ちなみに番組出演に至ったのは番組側が私のブログを見つけて興味を持ったからでした。そしてその取材中に「ナースプラクティショナーって日本にもあるんですか?日本語でなんという職業ですか?」と聞かれたことがきっかけで、今の日本APN後援会を設立させるまでに至ったのです。
ここで少しそのいきさつについて書きますね。制作側から質問を受けて知識のない私はネットで検索をしました。そうすると特定看護師、特定行為看護師、診療看護師等々出てきて、何これ???と思い、もっと調べると海外と同じようなNP導入を目指していたのに合意に至らず、特定行為研修が生まれ診療看護師の教育課程に盛り込まれる、、、と調べれば調べるほど理解不能な日本の状況を知り、2018年夏に東京大学で行った第一回目のシンポジウムへと発展していきました。よって私のブログは2017年春ぐらいからどんどん制度やOO看護師について書くようになりました。そして日本の看護界って鎖国しているの?と聞きたくなるほどの不思議をみつけていくことになったのです。
セミナーやワークショップやシンポジウムでも言っているのですが、日本の看護師ほど勤勉で勤労な人たちはいないと思います。それなのにそれを効率的に支えるシステムがない個人任せの看護界が続いているのは先進国と呼ばれている国の中では非常に珍しいと思います。外にいるからこそ中がよく見える。その立場を利用してブログを書くことで、日本の看護界はまだまだ発展の伸びしろがしっかりあることに気づいて欲しいし、自分たちで改革していく力を備えていって欲しいと思いました。そして日本の外でAPNと呼ばれている人は何なのか?それを支えるシステムとは?を理解してもらえれば(たかがブログですからそこまでいかなくてもきっかけになれるようなもの。最終的な理解は他動ではなく能動的な行動で理解に繋がりますからね)と思って書いています。
おっと横道にそれてしまいました。ブログの話に戻るとブログがきっかけで私の軌動が変わり広まってきたことを知ってもらえたと思います。ではあなたにもブログを書くことを勧めるか?私の免許を管理する団体も職場もSNS上での活動には厳しい規約があり、その規約以内で書かなければなりません。よって好き勝手なことを書くわけにはいきません。特に職業の品位を下げるような内容はご法度です。公民からの信頼が重要ですから匿名だろうと偽名を使っても、内容が医療者によって書かれているとわかる限り、規約は忠実に守っていかなければなりません。日本にはそのような規約はないと思いますが、APNや看護界の発展を願うなら、プロフェッショナルな職業の自負があるのなら、規約があるつもりで書かなければならないと私は思います。そして対象者は誰なのか?何を伝えたいのか?どんな目的?も自分の頭の中で整理するべきだと思います。それらができるのならブログを書くことをお勧めします。
「熱い思いは必ず伝わる」
カナダへ来てから英語の力が不十分で自分の思いが正しい文法と発音で話せず、悔しい思いを何度もしました。しかし文法や発音よりも何を伝えたいのか?ここが一番大事なことに気づいてからコミュニケーションがずっと楽になりました。ブログも同じだと思います。あなたの活動や日本を変えるきっかけになるかもしれませんよ。
それでは!
追伸‐ コメントもお待ちしていますよ。コメントもサイトメンバー以外には公開されていないのでご安心を~
2月はテキサスでNPをされている当会の濱嶋夕子さんです。お楽しみに!
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